今回は「為替予約」についてお話させていただきます。
海外の企業と取引を行う際の代金決済に使用する通貨ですが、国によって異なる為、その種類は様々です。
弊社の場合は主に米ドル、ユーロ、クローナ等が主な取引通貨となります。
この異なる通貨で売買する事を外国為替取引というのですが、その際重要になるのが「為替レート」という自国・他国通貨の交換比率です。皆さんも旅行へ行かれる際、訪問国での日本円の価値を気にされると思います。
この為替レートは日々変動していて、その国の金利や物価の変動、政府や銀行の介入、国を代表する要人の発言や国際情勢など、その他様々な要因に影響を受けます。特に昨今は円安傾向にある事で、海外からの外国人旅行者も多く、その影響が国内経済に波及するなど、人々の生活に大きく関わってきます。
この様に世界の複雑な要因が絡み合う様々な要因から変動するレートを予測する事は難しく、会社として少しでもリスクを回避する為に必要なのが「為替予約」なのです。
もう少し詳しく説明すると、この「為替予約(先渡取引)」とは、銀行へ取引通貨の種類・金額・受渡日・期間を伝え、銀行手数料やその他の割引率などを含めた現在のレートを決定し、決済時にこの決定したレートを使用する事をいいます。こうすることで、例え為替レートが変動し決済時に悪い状況になったとしても、その影響を受けることなく予約しておいたレートで決済処理できるのです。ある意味、安心して支払いをすることが可能になる訳です。
ですが相場は常に変動している為、この締結時点で予約したレートよりもより良いレートへ動く事も考えられます。その場合、為替差益による利益は減ってしまいますが、あくまでも「為替予約」をするという事は、為替差損が回避されるという事であり、損益を回避(ヘッジ)出来るといった目的があります。
今回はここ迄。次回はレートの種類をお話させていただきます。お楽しみに☆ K.S.